業務内容

建築はそれをつくり活用する人々の大切な財産としてあり、それを取り巻く地域の環境を構成する要素となります。

建築が形づくる空間における人々の活動は、地域の活動やコミュニティとつながり、建築の造形は地域の景観に参加し、街並みを形成します。

建築は気候風土と長く相対し、構成する素材は産地や製法、搬送などで地球環境とも深く関わりを持ちます。

また、建築は古くから人々が培ってきた生活や生業、知識や技術等の文化と共にあります。それら活かしつつ先進の技術や理論をとりこんでいくことで、建築は歴史を未来へと紡いでいく役割を担います。

このように、建築と人々、活動、地域、地球環境等、様々な関わりを意識して、また歴史を弁えると共に先進の技術を取り込むことで、未来に向かって建築が果たすべき役割を全うすることを考えています。

私たちは地域にふさわしい住まいづくりやまちづくりを長年続けています。

それぞれのまちには、それぞれの歴史や文化があり、そのまちで暮らす人々がいます。人が長く住んでいる地域であればあるほど、その歴史や文化は豊かで、個性もつよくなります。

その地域が育んできた方言が生き生きとした言葉として使われているように、建築やまちなみ、集落の風景にはそれぞれの地域に育まれてきた美しい個性が潜んでいます。

私たちは地域の人々とその個性を宝物として探すことからまちづくりをはじめ、共にビジョンを描き、課題を解決していくことで、その宝物を磨き、活かした創造的なまちづくりを行なっていきます。

住宅・建築を取り巻く状況は、時々刻々と変化しています。近年はカーボンニュートラル社会への移行が喫緊の課題となり、持続可能な資源である木材に対する消費者の関心や利用の意欲が高まってきています。
私たちは、こうしたなか、住宅・建築に新たに要求される事柄に常に関心を持つようつとめています。そして、要求への対応方策などの所産を、社会に発信していこうとする姿勢をもち、事務所の創設当初から、さまざまな分野の調査・研究事業に取り組んできました。
1970年代における構法システムの開発を端緒に、以降、施策に関係する機会を多く得て、体系的に問題を捉える視座をもって、住宅・建築のハード、ソフトな課題に応じています。
最近では、木材利用や木造建築、地域性に配慮した住まいづくり、省エネルギーや耐久性、住宅事故の予防などのテーマに取り組んでいます。